冬の間(12月~2月)に、過去10年間で平均「毎年何㎝の雪が降っているのか?」を県ごとに集計しました。
元々、気象庁の過去のデータは、県ごとにまとめたものではなく、全国に多数ある観測地点の記録になります。
その中から降雪量が記録されている有効な観測地点を、都道府県ごとに集計し、平均値を県対県で比較してみました。
なお条件として、同じ県に有効な観測地点が5つ以上ある事を設けています。
その理由は、山間部等ごく一部の地点のみ降雪データがある県は、それがその県全体の傾向とは言えない為です。
その結果、比較の対象となった県は、北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、新潟、富山、石川、福井、長野、岐阜の13県となりました。
1.国内降雪量ランキング
第1位 山形県
一冬あたり636㎝
一冬に降る雪の量が、県内平均で636㎝というとても多い降雪量でした。
特に肘折1125㎝、大井沢938㎝、尾花沢836㎝などが、平均値を大きく引き上げた結果となりました。
1位になった主な要因は、雪の少ない地域が無い事だと言えます。 観測地点で一番数値の低かった酒田でも平均218㎝もありました。
第2位 新潟県
一冬あたり578㎝
800㎝以上の豪雪地が、観測地点に限っても津南、守門、小出、湯沢、十日町、関山と6ヶ所もありました。
特に津南雪まつりでも有名な津南町は、一冬に降る雪の量が平均1108㎝と県内で最も高い数値を記録しました。
反対に、最も降雪量が少なかったのは、佐渡島の相川で平均61㎝と唯一の2桁の数値でした。
第3位 秋田県
一冬あたり532㎝
全観測地点が350㎝以上となっており、県内全体で降雪量が多い事が伺えます。
最も降雪量が最多だったのは、湯ノ岱温泉のある湯ノ岱でした。 湯ノ岱では一冬で平均680㎝の雪が降ります。
反対に最も降雪量が少なかったのは、五城目の369㎝でしたが、それでも1日当たり40㎝以上の計算となり、非常に多くの雪が降ります。
第4位 福島県
一冬あたり475㎝
13ヶ所中、10ヶ所は300㎝以上と軒並み高い数値であるのに対し、残りの3ヶ所は103㎝以下と数値に大きな差がありました。
最も高い数値を観測したのは、スキー場もある只見の986㎝でした。 豪雪地帯の中でも特に降雪量が多い地帯で、国からの特別豪雪地帯に指定されています。
又、平均を大きく押し下げたのが小名浜で一冬の平均が3㎝と大変少なく、温暖な気候である事が伺えます。
第5位 長野県
一冬あたり423㎝
上記でお伝えした福島県と同様、観測地点により降雪量の数値に大きな差がありました。
最大の降雪量を観測したのは、野沢菜の発祥地で有名な野沢温泉の893㎝です。
反対に最も降雪量の少なかった松本は44㎝でした。
つまり野沢温泉は一冬で、松本の20年分の雪が降る計算になります。 そしてここでお伝えしたいのが、山形、新潟、秋田、福島、長野と各県の降雪量1位はいずれも温泉地なのです。
2.降雪が最も多い時期は2月です。
地域によっての違いもありますが、気象庁提供の各都道府県での月別降雪量を集計した結果、11月~4月まで降雪が見られ、その中でも2月が最も降雪量の多い月となりました。
2月は特に雪が降ると感じている方が多いと思いますので、この結果には納得出来るのではないでしょうか。
2月といえば、冬も終わりに近づき春の訪れを感じる頃なので、油断してしまう方もいるかもしれませんが、冬が完全に明けるまでは油断出来ないですね。
まとめ
- 降雪量の多い地域とその地域の降雪量1位はいずれも温泉地である。
- 降雪が最も多い時期は2月である。
という結果になりました。
しかし、普段雪が降らない地域でも、異常気象などで局地的に大量の雪が降る恐れもありますので降雪量が少ない地域の方も、一度でも大量の降雪があった場合には対策を取っておく事をお勧めします。
又、屋根工事を行う際には、雪が降ってきてしまうと工事自体も難しくなってしまう為、なるべく雪の降る時期は避けた方が良いでしょう。
雪の降る前の5月~10月頃に工事を行っておくと安心です。
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