「屋根が寿命で塗装ができない」「葺き替えが必要です」と業者に言われた。高額なカバー工法を提案されたけど、「本当なの?」と業者の提案が疑問で屋根の寿命について調べていませんか?
業者によってはカバー工法や葺き替え工事のなどの高額な屋根リフォームの必要のない屋根であっても、高額な屋根リフォームを提案する悪質な業者もいるために自宅の屋根材の寿命を知っておくことは非常に重要です。
そこで、この記事では屋根材別の耐用年数(寿命)と適切なメンテナンス方法について解説します。
この記事を読むだけであなたの自宅の屋根の最適なメンテナンス方法や業者の提案内容の妥当性が分かるので是非参考にしてくださいね。
目次
1.屋根材の種類別の寿命(耐用年数)とメンテナンス方法
屋根材の種類 | 画像 | 寿命(耐用年数) | リフォーム方法 | メンテナンス方法 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
スレート瓦 | 20年〜25年 | ・カバー工法 ・葺き替え |
屋根塗装 | ||||
セメント瓦 | 30年〜40年 | ・葺き替え | 屋根塗装 | ||||
日本瓦 | 50年〜80年 | ・葺き替え | 葺き直し | ||||
トタン | 15年〜20年 | ・カバー工法 ・葺き替え |
屋根塗装 | ||||
ガルバリウム鋼板 | 40年〜50年 | ・カバー工法 ・葺き替え |
必要なし |
寿命(耐用年数)が経過した屋根材は、屋根塗装などの定期メンテナンスを行っても塗装がすぐに剥がれてしまい、費用対効果が得られないことから、新しい屋根材に葺き替える(リフォームする)必要があります。
スレート屋根は20年〜25年が耐用年数です。耐用年数を経過したスレート屋根に屋根塗装をしても塗装が定着せずに3年も持たずに”剥がれ”や”膨れ”が生じる可能性が高いです。
施工不良を疑い施工業者にクレームを伝える施主もいますが、耐用年数が経過した屋根材を塗装してしまった場合に多い業者トラブルです。
このように寿命(耐用年数)が経過した屋根材はメンテナンスを行っても費用対効果が得られないばかりか、施工業者の施工不良を疑うことによる業者トラブルに発展する可能性が高いので、新しい屋根材に葺き替える(リフォームする)メンテナンス方法を提案されるのが一般的です。
屋根材の種類によって屋根塗装などのメンテナンス方法や新しい屋根材に葺き替えるリフォーム工法が異なるので詳しく解説します。
【耐用年数とは?】
耐用年数とは屋根の良い状態を保っていられる年数(期間)を指します。食材の賞味期限のようなものと考えると分かりやすいと思います。
耐用年数を最大限引き上げるためには、屋根材に応じた適切なメンテナンスを行う必要があります。例えば、スレート屋根の場合は屋根塗装が必要で、瓦屋根の場合はルーフィングの交換が必要です。
このように耐用年数とは屋根が屋根材としての機能を正常に発揮できる期間を指します。
1-1.スレート屋根
スレート屋根の耐用年数は20年〜25年が寿命です。スレート屋根は塗装(塗料)によって防水性能を保っているために塗装が劣化する10年に1度を目安に屋根塗装が必要です。あ
耐用年数を超えると屋根材自体が劣化をして塗装の下地として使用できなくなるために、既存の屋根材に新しい屋根材を被せるカバー工法でガルバリウム鋼板に葺き替えるのが一般的です。
スレート屋根は10年に1度を目安に屋根塗装を行い、耐用年数である20年〜25年を目安にカバー工法でガルバリウム鋼板に葺き替えるということを理解しておきましょう。
1-2.瓦屋根
瓦屋根は大きく分類すると、”日本瓦”と”セメント瓦”の2つの種類があります。
日本瓦の耐用年数は50年〜80年と非常に長期的で、「葺き直し」という方法でルーフィングと呼ばれる防水シートを交換するメンテナンスが一般的です。
一方で、セメント瓦の耐用年数は30年〜40年でスレート瓦と同様に10年に1度を目安に「屋根塗装」によるメンテナンスが一般的です。
このように一言に”瓦屋根”と言っても耐用年数(寿命)が異なり、メンテナンス方法も異なるのでそれぞれ具体的に解説します。
1-1-1.日本瓦
日本瓦の耐用年数は50年〜80年と非常に長期的ですが、屋根の内部にあるルーフィングが、20年〜30年を目安に劣化をするので「葺き直し」という方法でルーフィングを交換する必要があります。
また、耐用年数が経過した屋根材は屋根材を撤去して、新しい屋根材に交換する「葺き替え」による屋根リフォームが一般的です。
日本瓦の葺き替えには、屋根を軽くして住宅の耐震性を高めるためにガルバリウム鋼板が普及するようになりました。
このように日本瓦はルーフィングが劣化する20年〜25年を目安に「葺き直し」によるメンテナンスを行い、耐震リフォームとしてガルバリウム鋼板に葺き替えるのが一般的です。
1-1-1.セメント瓦(モニエル瓦)
セメント瓦の耐用年数は30年〜40年が寿命です。セメント瓦はスレート瓦と同様に”塗装”によって防水性能を保っているために、塗装が劣化をする10年を目安に屋根塗装が必要です。
また、セメント瓦の葺き替えは日本瓦と同様に住宅の耐震性を向上させるためにガルバリウム鋼板に葺き替えるのが一般的です。
このようにセメント瓦は10年に1度を屋根塗装にメンテナンスを行い、耐用年数である30年〜40年を目安に屋根の葺き替えリフォームが必要です。
1-3.トタン
トタンの耐用年数は15年〜20年と寿命が短い屋根材です。
トタン屋根は金属製の屋根であり、塗装によって錆び止めを行い防水性を保っています。塗装が剥がれてしまうとすぐに錆びが広がるために、5年〜8年を目安に屋根塗装が必要です。
また、トタンは耐用年数も短く、15年〜20年を目安にカバー工法による葺き替えリフォームが必要です。葺き替える屋根材はガルバリム鋼板が一般的です。
このようにトタン屋根は5年〜8年を目安に屋根塗装を行い、耐用年数である15年〜20年を目安にカバー工法による屋根の葺き替えが必要です。
2.屋根材の寿命を最大化させるメンテナンスのポイント
屋根材の寿命を最大化させるために必要なポイントは2つあります。
1つ目は、屋根材に応じて適切なメンテナンスを行うことと、屋根材の耐用年数のタイミングで新しく屋根を葺き替えることです。2つめは、屋根材の寿命(耐用年数)が経過した段階で屋根を葺き替えることです。
それぞれ、具体的に解説します。
2-1.屋根材に応じて適切なメンテナンスを行う
屋根材の種類に応じで適切なタイミングでメンテナンスを行うことが重要です。雨漏りの可能性を回避でき、長期的にメンテナス費用を削減できるからです。
スレート瓦は10年に1度のメンテナスが必要ですが、屋根塗装を放置すると屋根材に”ひび割れ”が発生したり、ボロボロに破損して屋根塗装の下地として使用できなくなります。そうすると、耐用年数よりも早い段階で屋根の葺き替えが必要になったり、雨漏りが発生して住宅の資産価値を著しく低下させる原因になります。
このような理由から屋根材に応じた適切なタイミングでメンテナンスを行うことが重要です。
2-2.屋根材の寿命のタイミングで屋根を葺き替える
屋根材の寿命のタイミングで屋根を葺き替える(リフォームする)ことが重要です。”2-1.屋根材に応じて適切なメンテナンスを行う”でお伝えした理由と同じ理由ですが、雨漏りが発生して資産価値を下げるリスクを回避するためです。
スレート屋根は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せるカバー工法による屋根リフォームが一般的ですが、屋根材の耐用年数を経過して、既存の屋根がカバー工法の土台として使用できなくなった場合、カバー工法による屋根リフォームができません。
既存の瓦を撤去する葺き替えしか選択肢がなくなるので、屋根リフォームの無駄な費用を発生させないためにも、屋根材の耐用年数(寿命)のタイミングで新しい屋根材に葺き替える(リフォームする)ことが重要です。
まとめ
いかがでしたか?屋根の寿命と耐用年数についてご理解いただけたかと思います。
屋根材は必ず劣化するために、耐用年数を見極めて適切なメンテナンスを行うことが重要です。
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