家を建てる時に業者から「天窓から雨漏りがする心配はないので、設置してみたらいかがですか?」と勧められた。
「でも本当に天窓から雨漏りの心配はないの?」
天窓からの雨漏りはとても心配ですよね。
設置してから雨漏りが起きてしまってはどうする事も出来ません。
今回はそんな天窓のメリットやデメリット、雨漏りに対する対処方法などをお伝えしていきます。
1.天窓のメリット
1-1.採光性がある。
天窓が人気の一番の理由は、やはり採光性が高まるところにあります。
照明だけでは薄暗く冷たい空間の部屋でも、天窓を設置する事により、明るく温かみや開放感のある空間に変わります。
又、周りが建物に挟まれた部屋でも、天窓があれば自然光を取り入れる事が可能です。
1-2.通風性がある。
風通しの良さを握るカギは、風の入り口、抜け道、出口を確保する事です。
特に暖かい風の場合は性質上、上昇します。
壁の窓だけでは一直線に流れる風も、天窓がある事によって、家の上へと抜ける風道が出来るのです。
更にこれは空気の温度による重さや軽さによる現象なので、無風の日にも効果を発揮します。
天井に熱がこもりやすい夏場には、熱を排出する効果も発揮します。
1-3.光熱費が削減出来る。
自然光の入らない部屋では、どんなに晴天の日でも朝から晩まで、一日中電気を付けていなければ、暗くて生活が出来ません。
しかし、天窓があれば、自然光を取り入れる事が出来るので、日中は明るく快適に過ごしやすくなり、電気代の削減に繋がります。
1-4.防犯性の向上に期待が出来る。
空き巣の侵入経路の1つが窓です。
しかし、天窓からの侵入の場合には、屋根に上らないといけない為、侵入に時間がかかります。
空き巣は侵入に時間のかかる家や侵入に苦労する家を嫌う傾向がありますので、 防犯性の向上にも大いに期待が出来ます。
1-5.家具の配置が限定されにくい。
壁一面に大きな窓がある家というのは、オシャレで素敵なので憧れている方も多いと思います。
しかし、その反面、壁がほとんど窓という場合に困るのが家具の配置場所です。
その点、天窓の場合は家具の配置場所が限定されにくいので、困る事なく思う存分インテリアを楽しめます。
2.天窓のデメリット
2-1.夏場の強烈な暑さを避ける為にメンテナンス費用が掛かる。
メリットの方で、夏場には熱を排出する効果も発揮しますとお伝えしました。
しかし、天窓の設置が北側であればまだ良いのですが、南側の設置となると夏場の強烈な暑さを考慮しなくてはなりません。
天窓に使用されているガラスは断熱性、遮熱性に優れたものなのですが、やはり天窓を設置している家では、天窓専用のカーテンやブラインドを併用している方が多いです。
特に天井ではなく、天窓に貼り付くタイプのブラインドであれば天窓を開けていても光を遮りながら、風を通してくれます。
メンテナンス費用はかかってしまいますが、併用される事をお勧めします。
2-2.外観に影響が出る。
天窓を設置すると、その下に水切りという部材が出てきます。
これが屋根の色と違うと気になる場合があります。
外観にこだわる方はこの辺りをよく検討された方が良いでしょう。
2-3.雨漏りが発生しやすい
天窓は天井に設置されている為、割れた時の事が心配です。
その為、万が一の事を考え、天窓には強化ガラスの使用や飛散防止フィルム、ワイヤーなどを導入したものがお勧めです。
しかし、なんと言っても天窓の設置には雨漏りの心配が付きものです。
一概には言えませんが、やはり天窓の無い屋根よりは、雨漏りのリスクは高いと思っておいた方が良いでしょう。
3.天窓からの雨漏り対策
3-1.保証期間を確認する。
品質に自信のあるメーカーは保証期間を長めに設けている傾向があります。
確実なものではありませんが、目安の一つにはなりますので確認してみると良いでしょう。
3-2.疑問点や不安に思う事は全て業者に聞いておく。
雨漏りのリスクが高まる箇所や反対に抑えられる箇所などについては業者に入念に確認をして、疑問点や不安に思う事も全て聞いておきましょう。
3-3.自動開閉センサー付きFIX(はめ殺し)タイプも視野に入れる。
雨漏りというよりも雨水の侵入を防ぐ手段なのですが、雨が降るとセンサーが反応して、自動で開閉するタイプの天窓もあります。
又、なるべく単純な構造の方が雨漏りのリスクは抑えられますので、開閉式ではなく、FIX(はめ殺し)タイプを選択するという手段もあります。
ただし、この場合は天窓のメリットの1つでもある「通風性の向上」を失う事になってしまう為、十分に検討された方が良いでしょう。
4.天窓から雨漏りが発生した場合の対処法
実際に雨漏りが発生した場合は、早急に対応する事を一番に考えましょう。
しかし、雨漏りの本来の原因が天窓にあるのかどうかは見分けが難しい事もあります。
そこで次の様な対策を取るのが一般的です。
4-1.コーキングで補修をする。
単純に天窓と屋根の隙間の部分から雨漏りが発生している場合はコーキング(パッキン部分)の補修を行います。
雨漏りの原因特定が難しい時は、まずコーキングの補修を行ってから様子を見るというケースも少なくありません。
4-2.天窓の交換をする。
コーキングに問題があるのではなく、天窓そのものに問題がある場合には天窓の交換になります。
4-3.屋根の葺き替え工事をする。
何をしても雨漏りが発生する場合は、そもそもの原因が天窓だけでは無い可能性もあります。その場合は屋根の葺き替え工事を行って、屋根を全体的に修理するしかない場合も考えられます。勿論、予算は高くついてしまいますが、放置していると屋根の下地、更には躯体にまで雨水が到達してしまい、家の寿命を縮めてしまいます。その為、屋根を葺き替えるかどうかの早めの決断が必要となる場合もあります。
まとめ
オシャレな空間を演出出来て、採光性や通風性も確保してくれる天窓。
この機会に設置してみようかなと思われましたか?
それとも止めておこうかなと思いましたか?
必ずしもではないですが、、やはり天窓の無い屋根よりは天窓の付いている屋根の方が雨漏りのリスクは高いと言えます。
しかし天窓ならではのメリットも沢山ありますので、その辺りを踏まえて検討されてみると良いでしょう。
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