地震大国日本。日本に住んでいる限り、どこの地域でも避けることができないのが地震の被害です。
なるべく被災したくないものですが、地震に限らず震災の多い日本ですので、備えておくことに越したことはありませんよね。
今回は、震災の際の屋根の被害についてまとめました。
ぜひ、今後の備えの参考になさってくださいね。
屋根の被害例
瓦の被害
日本家屋で一番多い被害が、瓦屋根の被害です。
- 瓦がずれた
- 瓦が落ちた
- 瓦が割れた
などの被害が挙げられます。
瓦は重い屋根材なので、大地震の際、崩れやすい一面があります。
しかし、瓦は屋根材としてはとても優秀な素材です。重いからといって一概に避けてしまうのはもったいないです。
瓦屋根だけではなく、まずは建物全体の強度に問題があることが多くあります。
特に耐震基準が大きく改定される前の1981年以前の建物は、今の基準と比べると強度不足の家屋が多く、さらに瓦屋根の建物が多かったせいもあり、倒壊などの被害が多く見られました。
築年数が30年以上の住宅の場合、被害が拡大してしまう可能性がありますので、十分注意が必要です。
瓦屋根は重い反面、その重みのおかげで台風に強い側面もあります。特に台風が多く上陸する九州や沖縄地方では、あえて瓦屋根にして、台風対策を行っている地域も多いです。
屋根材の特性を正しく理解し、瓦屋根の重さによる倒壊が心配な場合には、早めに耐震診断、補強などの対策をとりましょう。
昭和56年5月31日以前に建築された木造戸建て住宅の場合、「木造住宅耐震診断士」を派遣し、耐震診断を無料で行っている地域もありますので、詳しくはお住まいの地域のHPなどで確認してみると良いでしょう。
その際、悪質な業者にはご注意ください。行政機関がいきなり訪問や電話等での耐震診断の勧誘をすることはありません。調査に伺う耐震診断士は各地域の「造住宅耐震診断士」の登録証を携帯していますので、ご確認ください。悪質な業者は突然訪問してきて、「ここが危ない」「あそこが壊れている」などと不安にさせ、耐震強度工事を無理に勧めてくる場合がありますので、十分に注意してください。
もし被害にあってしまったら
地震などでもし瓦屋根が壊れてしまった場合、まず最初に心配しなければいけないのが「雨漏り」の被害です。
簡易的な処置としては、ブルーシートで覆う方法がありますが、これはあくまでも初期の処置としてお考えください。
《応急処置》
- ブルーシートで屋根の破損箇所を覆う
- 隙間をしっかりとテープで塞ぐ
- ブルーシートの上から、土嚢などの重しをつけて風で飛ばないように補強します。
これらはあくまでも一時しのぎの対応です。特に大きな地震の直後は、余震や二次被害の可能性が大変高いです。
屋根の被害はとても心配だと思いますが、自己判断で処置しようとして、十分な準備のないまま屋根に登ってしまうと、思わぬ怪我や二次災害に巻き込まれる可能性があります。高所のため、最悪の場合命の危険に関わることもありますので、まずは専門の業者にお願いして様子を見ましょう。
震災の屋根被害に備える
大きな災害の場合、屋根の被害を無くすことは難しいですが、今後の災害に備えて準備することで、被害を最小限に食い止めることができます。
建物の耐震強度に大きく関わってくるのは、屋根、壁、柱、基礎、塀の構造です。
例えば、柱や壁の構造自体を補強できないのであれば、屋根材をスレートや金属などの軽いものにかえることを検討するだけでも、倒壊の危険性を未然に防ぐ可能性が広がります。先ほども述べた様に、築年数の長い建物は、無償で耐震診断をしてくれる場合もありますので、余裕のあるうちに積極的に利用して、我が家の耐震度チェックを怠らないようにしましょう。震災は、いつも突然に訪れてしまうものです。備えておくことにこしたことはありませんので、ぜひこの機会に我が家の耐震性について考えてみてくださいね。
まとめ
日本は地震大国です。震災は避けられない被害ですが、それがわかっているからこそ、過去の被害に学んで事前に備えることができます。
日本全土がプレート上に位置している以上、今まで地震が少ないと言われていた地域でも、大地震の可能性は捨て切れません。
「あの時やっておけば」という後悔をしないためにも、定期的なチェックを行うことを習慣づけると安心です。
また、その際は屋根だけでなく、外壁のチェックも同時に行うと良いでしょう。
スレート屋根隙間や壁のヒビ割れは、軽度なものに見えても、実は中で腐食が始まっている場合があります。それは、その隙間から雨や湿気による水分が入り込み、中の構造を腐らせてしまうからです。
屋根や壁の状態はそのまま家の強度関わってきますので、よく状態を把握することが大切です。
また、軽度なものであれば、塗装で補修することもできます。塗装が劣化していると、まず防水性が低下しますので、屋根や壁の塗り替えを検討することも一つの災害に対する一つの備えといえるでしょう。
その際、DIYという手もありますが、やはりプロの使う塗料や正しい塗り方とは差がでてしまいます。不安な時はまずプロの業者に相談するのが安心です。
できる限りの備えをし、災害に強い家にしましょう。
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