屋根は一年中、毎日雨、風を凌ぎ、強風、暑さや寒さから守り、あなたの生活空間を快適にしています。その為、屋根は建物の中でも最も過酷な環境に置かれています。
屋根は普段あまり見る場所ではないので、劣化に気付かない事も多いですが、新築から10年、15年経過すると確実に劣化してきます。
そんな屋根の修理を検討されているのなら、「早期修理」が一番有効です。何故ならば、屋根修理をためらって後回しにすると、過酷な環境に置かれている為、小さな劣化もすぐに大きな劣化へと繋がってしまうのです。その結果、修理費用も増加してしまいます。
そうは言っても、一体いくら位の費用がかかるのか?どの様な修理方法があるのか?どの様な業者に依頼すれば良いのか?
初めての事でしたら分からない事だらけですよね?
今回はそんな疑問を分かり易くお伝えしていきますね。
目次
1. 屋根形状の種類
屋根にも様々な形状をしたものがある事をご存知でしょうか?一般的な形状であれば「切妻屋根」や「寄棟屋根」などがあります。
近年は日本の建築技術が向上すると共にその他にも様々な形状の屋根を見かけるようになりました。
まずはいくつかの屋根の種類を挙げて、それぞれの特徴をお伝えしていきますね。あなたのお家は何屋根ですか?
1-1【切妻屋根】
日本で一番多い屋根の形状です。
左右が同じ角度で陸屋根に続きもっともシンプルであり、日本の屋根としては最も一般的な形になります。
三角屋根と聞いたら、すぐに頭に浮かんで来る形が切妻屋根です。和風、洋風のどちらの住宅にも馴染みます。
雨の多い日本では切妻屋根のように効率よく水分を排水できる形状が雨漏りに対して強いとされています。
雨漏りから長く家を守りたいという事であればこちらのタイプがおすすめです。
また、豪雪地帯においては、屋根の上に雪が積もりにくいため、雪の重さによる倒壊の危険が小さいという利点も併せ持っています。
1-2.【寄棟屋根】
切妻屋根に続いて多く見られる屋根です。
切妻屋根よりも角が多く、コストは高くなってしまいますが、面の数が多い為、雪や雨による衝撃や重さを分散してくれるという効果があります。
しかし、かき合いというY字型になっている部分から、雨漏りが発生する可能性があるので、定期的なメンテナンスが必要です。
また外観上では切妻屋根よりも落ち着いた雰囲気に見えると言われています。
1-3.【片流れ屋根】
片流れ屋根は面が1つになる為、最も経済的な屋根です。
一面に沢山の太陽光を浴びる為、雪が積もりにくく、傾度がある為、重みで倒壊してしまうリスクも軽減出来ます。又、太陽光を集めやすいのでソーラーパネルの設置にも向いている形状です。
1-4.【陸屋根(りくやね、ろくやね)】
こちらの屋根は主に、セキスイハイムに多いです。
とてもシンプルでデザイン性が高く、好まれる方が多い形状ではありますが、実は雨漏りが起こりやすいと言われています。
その理由は傾度がなく平面である為、降った雨を他の屋根よりも溜め込みやすい点にあります。
結果的にカビなども発生しやすい屋根であり、日本の気候にはデメリットな面が多いかもしれません。
1-5.【方形屋根】
正方形に近い住宅で、よく見かけるピラミッド型の形状です。屋根の頂上が線ではなく、点になっているのが大きな特徴です。
四面から構成されているので耐風性が高いです。
しかし棟が4本あるので、雨漏りの危険が高まります。
それぞれの屋根面が狭いのでソーラーパネルの設置には不向きかも知れません。
1-6.【招き屋根】
またの名を「差しかけ屋根」とも言います。
二面の屋根面が段違いになっているのが特徴的です。現在、最適な屋根の形状と言われています。
二面の屋根に段違いで支え合っているので、切妻屋根より耐風性は高いです。施工費用も比較的安く、屋根裏の通気性や断熱性が高いです。しかし雨仕舞い(雨水浸入を防ぐ為の施工方法)をしっかりと行なわないと雨漏り発生リスクが高くなる為、注意が必要です。
1-7.【はかま腰屋根】
切妻屋根の棟を一部切り取った形状をした屋根です。道路斜線制限に引っかかった場合にこの形にして制限内に収まるようにします。
そうする事によって間取り変更や室内が狭くなる事がなくなります。
切妻屋根と比べて棟が少し複雑になるので、雨漏りが発生しやすくなる事もある為、注意が必要です。
1-8.【入母屋屋根(いりもややね)】
昔から日本にある伝統的な形状の屋根です。こちらは圧倒的に瓦作りの屋根に多いです。
ごく稀にスレート屋根でもこの形状が採用されていますが、和風住宅にはとても良く調和します。
屋根裏の通気性や断熱性が高く、四面から構成されているので、耐風性も高いです。
しかし少し重厚感が感じられます。
修理をする際には、取り合い部分が多く高い技術が必要なので、施工可能な業者が限られ、費用も高くなってしまいます。
2. 屋根材の種類
2-1.【瓦屋根】
屋根瓦は、粘土をプレス成形して瓦形にした物です。
日本で最も一般的な屋根種類です。
瓦屋根の特徴
耐久性が高く、塗り替えの必要が無い。
重量があるので、建物に負荷がかかる。最近は地震に強い防災瓦が普及している。
瓦屋根のメンテナンス方法
塗り替えなどの必要は無いが、地震などによるズレや割れの際には、その都度メンテナンスが必要。
2-2.【スレート屋根】
代表的な屋根種類の一つスレート屋根は、商品名で「コロニアル」と呼ばれ、石質の薄い板の屋根種類です。
スレート材は「カラーベスト」や「コロニアル」という呼び方もあります。「カラーベスト」や「コロニアル」はあくまで商品名です。
近年、新築屋根に多く採用されている屋根種類となっています。
昔はセメントと石綿の混合素材でしたが、多くの代替繊維が開発され、現在は無石綿スレートに切り替わっています。
スレート屋根の特徴
瓦に比べて軽量で施工がしやすく、板金よりも強度がある。
又、収縮が少なく安価である。
スレート屋根のメンテナンス方法
20年〜30年毎位に必要。
2-3.【板金屋根】
板金屋根には、カラーステンレス、カラーアルミ、フッ素鋼鈑、ガルバリウム鋼鈑、カラー鉄板などいくつかの種類があります。
最近はアルミ55%含有のガルバリウム鋼板が主流となっています。
板金屋根の特徴
最も安く、経済的。
建物内に雨が侵入する心配は無いが、メンテナンス周期が短い。軽いので、地震対策には適している。
板金屋根のメンテナンス
10〜20年に一度塗り替えが必要。
2-4.【銅板屋根】
銅板屋根は、独特の色調変化を持つ美しい屋根種類です。神社仏閣などの屋根によく見られます。
銅板屋根の特徴
耐久性が非常に高い。塗り替えの必要が無い。軽量で地震対策に適している。
銅板屋根のメンテナンス方法
塗り替えなどの必要が無いので、メンテナンスフリーになり維持費が安い。
3. 屋根修理が必要な代表的な劣化症状
屋根材によっても劣化症状は変わってきますが、スレート屋根やガルバリウム鋼板の屋根で見られる代表的な劣化の症状をご紹介します。
この様な症状が見られた時は屋根のリフォームを検討したほうが良いでしょう。
又、2階建てや3階建ての家であれば、下の階の屋根を見れば劣化の状態が確認出来ますので、たまに確認してみる事をお勧めします。
3-1. コケや藻、カビが発生している。
築10年以上経っているお家の屋根には、コケや藻、カビが発生している事が多いです。特に北側の日が当たりにくい面の屋根に発生している事が多いです。
コケや藻が発生しても特に問題はありませんが、コケや藻が発生している場所は、雨水を吸収し水気を帯びている事が多い為、紫外線を受けると反り返りの原因になります。
コケや藻を放置しておくとスレート屋根がもろくなり、築20年ぐらい経ち、初めて塗り替えを行うようなお家の場合は、屋根を歩いた時に割れてしまう事もあります。
藻が発生した時には自分で洗浄しても良いのですが、屋根全体をキレイに洗うのは大変ですし、藻が発生した時点で屋根材の劣化は進んでいますので、塗り替えをお勧めします。
屋根はあまり人目に付く場所ではありませんので、美観を気にして塗り替える人は少ないのですが、道路などから見える場所に建物が建っている場合は、屋根の劣化状態も見えますので、外観に影響を及ぼします。屋根が劣化してしまうと、自然と建物全体が古びた、汚い印象となってしまいます。
3-2. サビが発生している。
屋根材が、ガルバリウム鋼板やトタンなどの金属の場合は塗装が剥がれ、劣化が進むと錆びてくることがあります。
スレート瓦は主にセメントで出来ていますので、スレート自体が錆びる事はありませんが、周りの鉄部のサビが雨で流されて屋根に付着する事があります。
サビを放置しておくと屋根材に穴が空き、雨漏りが発生する原因となってしまいます。
サビが出てきた時点でかなり劣化が進んでいますので、塗り替えや葺き替えを検討した方が良いでしょう。
トタン屋根の場合、塗替えを行っても5~7年ほどで、再び塗り替えが必要になります。
最近はあまりトタン屋根の家を見かけませんが、古い家でトタン屋根の場合は、他の屋根材への葺き替えを行った方が良いかもしれません。
3-3. 屋根材が割れている。
スレート屋根で多い劣化の症状がスレートのヒビ割れです。
スレートは薄く割れやすいので、新築時に釘を打ち込んだ時に割れてしまったり、アンテナ修理や太陽光発電システムの設置時に屋根に乗り、割れる事があります。
劣化が進みもろくなったスレートは少しの力が加わっただけで割れやすくなります。
スレート屋根の塗り替えを行うと、ほとんどの家で数枚の割れを発見します。
それほど割れやすいという事です。割れが発生している場合は、補修をするか、一部を張り替えます。
割れたまま塗装をしてしまう悪質業者もいますが、下地補修をしっかり行わないと強い屋根は作れません。
4. 屋根修理の相場費用と修理方法
それでは屋根修理の基本的な相場費用を上げてみます。
屋根リフォームを検討中の方で、屋根修理の費用がどの位かかるのか気になっているという方は是非ご参考にしてみてくださいね。
ただし、実際に施工する工事内容や屋根材の種類や現状の劣化状況などにより、工事費用には幅がありますので、くれぐれもご注意ください。
屋根修理の正確な費用を知りたいという方は、実際にお見積りを取っていただく事をお勧めします。
4-1. 屋根塗装工事の相場費用と修理方法
【工事費用はここで差が出る!】
- 屋根の塗り替えに使う塗料の種類
- 屋根の面積、形状、勾配等
- 架設足場の有無(外壁塗装と同時施工の場合など)
【修理方法・スレート屋根の場合】
スレートは表面がザラザラしているので、汚れが付きやすく、その汚れが養分になりコケも生えやすい屋根材です。
酷い時は草が成長している事もあります。そうなると根が張って、雨漏りの原因となります。そうなる前に屋根の塗装を行う事が重要です。
4-1-1. 屋根塗装工事の具体的な工程
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足場を組み、安全対策をする。
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高圧洗浄機でスレートの汚れやコケを除去する。
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高圧洗浄機で屋根を全体的に洗浄します。
スレートが重なっている箇所や棟板金、屋根の隅付近は特に念入りに洗浄します。ここで手を抜くとすぐに塗装が剥がれてしまう為、この全体洗浄を最低でも2回は行います。乾燥時間は24時間以上です。
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棟板金は新しい物と交換する。
サンダーや紙ヤスリなどで棟板金の錆び落としをする方法もありますが、手間が非常に掛かる割に、再び錆が発生しやすいので、棟板金を取り外し、塗装後に新しい物と交換します。費用も交換の方が安くなる場合が多いです。
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塗装しない箇所をマスキングする。
塗装をしない箇所(破風板や鼻隠など)を保護する為にテープや新聞紙などを利用して塗料の付着を防ぎます。この事をマスキングと言います。場合によっては、ご近所の住宅や車にも大きなビニールシートを被せるマスキングが必要になります。
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シーラー(下塗り塗料)をスレートに塗装する。
シーラーとは、スレートと塗料のつなぎを良くする為の塗料型の接着剤です。スレートの傷みが激しい場合は このシーラー塗りを2回行います。
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タスペーサーを取り付ける。
タスペーサーとは、屋根塗装時にスレートとスレートの間に差し込む部材です。タスペーサーの役目は、スレートとスレートの間を塗料が塞いでしまうと毛細管現象で、雨水が上ってしまうので隙間を確保する事です。
その隙間にはスレート下の湿気を外部に逃がす役目もあります。 -
細かい部分を小型ローラーで塗装する。(部分的な中塗り)
下塗りから最低3時間を経過させてから中塗りを行います。スレートとスレートの重なり部分や金属部分は、次工程の大型ローラーではどうしても塗り残しが起きてしまうので、先に小型ローラーで塗装を行います。
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ローラー塗りで塗装する(中塗り)
平面部で広い所はローラーで一気に塗装をします。屋根頂上から下がりながら塗っていきます。
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もう一度、小型ローラー塗りとローラー塗りで塗装する。(上塗り)
仕上げ塗りは中塗りから二時間以上空けてから行います。塗り残しの確認をして塗装は完了です。
4-1-2.【トタン屋根の修理方法と具体的な作業工程】
トタン屋根の寿命は5~8年と言われています。サビが出始めたら、早めの塗装が必要です。特にトタン屋根はこの塗装で寿命が決まります。
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足場を組み、安全対策をする。
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トタンの下地調整をする。
古く剥げてきた塗料やサビを取り除きます。
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塗装しない箇所をマスキングする。
塗装をしない箇所(破風板や鼻隠など)を保護する為にテープや新聞紙などを利用して塗料の付着を防ぎます。この事をマスキングと言います。場合によっては、ご近所の住宅や車にも大きなビニールシートを被せるマスキングが必要になります。
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穴埋めをします。
トタンのクギ穴やトタン同士の隙間をコーキングで埋めます。
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サビ止め塗料(プライマー)で下塗りをする。
ローラーで上から下に向けて塗っていきます。最後が梯子を掛けていた場所になる様に塗って行きます。
トタン屋根の場合は2回塗りも可能ですが、下塗りと中塗りと上塗りの3回塗りの方が塗装は長持ちするので3回塗りをしていきます。 -
中塗り、上塗りをする。
下塗りから最低4時間は経過させてから中塗りと上塗りをします。方法と順番は下塗りと同じです。これを最低4時間空けて2回繰り返します。塗料が乾いたらマスキングテープを剥がして塗装は完了です。
屋根塗装の費用は、屋根の面積や架設足場の有無、塗料の種類などによって決まります。
塗料の種類は、遮熱塗料や高機能性塗料など安価なものから高級なものまであり、足場についても外壁塗装と同時に施工する事ことで費用を抑えることが出来るなど、屋根塗装の工事費用には幅があります。
業者に「足場費用が二重に掛かってもったいないので、外壁塗装もしませんか?」と追加工事の話を持ち掛けられ、なんだか騙されている様な気持ちになりますが、決してその業者が騙している訳ではないのですよ。
4-2. 屋根部分補修工事の相場費用と修理方法
【工事費用はここで差が出る!】
- 補修箇所、補修が必要な量
- 補修工事をする屋根材の種類
- 架設足場の有無(外壁塗装と同時施工の場合など)
最も低価格で行う屋根の修理が部分補修です。
割れた瓦の取り換えや、雨樋の簡単な修理、雨漏りを止めるなどは低価格で行える場合があります。
屋根の部分的な補修工事の費用は、工事内容がどれくらいの量の補修工事になるかによって決まります。
足場が必要な場合は、足場代がかかるため、高額になる事もあります。
その場合は、より規模の大きな修理を行う方が長期的にはお得になるかもしれません。
4-3. 屋根カバー工法の相場費用と修理方法
【工事費用はここで差が出る!】
- カバー工法で重ねる屋根材の種類
- 遮音性や断熱性、耐震性
- 架設足場の有無(カバー工法だけの場合等)
4-3-1. 屋根カバー工法の具体的な施工方法
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古いスレート屋根全体にそのまま新しいルーフィング(防水シート)を敷く。
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そのルーフィング(防水シート)をガルバリウム鋼板でカバー設置する。
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棟板金などの水切り金具を取り付けて工事完了。
カバー工法は、このように非常に簡単な工程で工事が可能です。
また、ガルバリウムは金属板なので、加工がしやすく、古いスレートを撤去する必要が無い為、工事期間が短いのが特徴です。
屋根のカバー工法の費用は、新しく設置する屋根材の種類や現状の屋根の補修箇所の量などによって決まります。
カバー工法は屋根の葺き替え工事よりも工期も短く、解体費用もかからない為、比較的格安で工事が可能です。
屋根材の下地の劣化状況が深刻でない場合にはお勧めしたい工事です。
4-4. 屋根葺き替え工事の相場費用と修理方法
【工事費用はここで差が出る!】
- 既存の屋根と新規屋根の屋根材の種類
- 屋根の面積・形状・勾配・廃材の量など
- 架設足場の有無(外壁塗装と同時施工の場合など)
4-4-1. 屋根葺き替え工事の具体的な施工方法
葺き替え工事とは、既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材を葺く工事です。
ここでは屋根瓦からコロニアルに葺き替えた場合の施工の流れをお伝えします。
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既存の屋根材を撤去する
昔の建築物の工法は、土を敷き詰めた上に瓦を乗せていた為、瓦を外すと多量の土が出てきます。よく瓦を外すとスズメの巣が出てくる時があります。スズメは常に新しい巣を作る為、ここで巣をキレイに取り除かないと、ダニの巣になってしまいます。巣や土をキレイに取り除き、掃除をします。。
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下葺材を剥がす
既存の野地板は傷みが出ていれば補修をします。
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既存の野地板の上に新しい野地板を敷く
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新しい野地板の上に下葺材を張り葺き替え完了です
屋根の葺き替え工事の費用は、解体作業や新しい屋根材の種類、屋根の面積などによって決まります。
4-4-2. 屋根葺き替え工事の補足情報
一般的な住宅のコロニアルの葺き替え工事の場合は、約70万円前後で施工が可能ですが、足場設置の有無や屋根の勾配、形状などが特殊な場合にはその都度お見積りが必要となります。
足場を設置する必要がある場合は、屋根の補修工事だけではなく、外壁塗装などの工事も併せた方が費用を抑えることが出来ますので、この機会に屋根と外壁の同時工事をご検討なさってはいかがでしょうか?
いずれの工事にしても、同じ費用の工事というのはほとんどありません。
そのお家、劣化状態、屋根面積、屋根の形状等に沿って計算されます。
5. 屋根工事で失敗しない優良業者の選び方
屋根修理の事はなんとなく理解出来たけど、どのような業者に依頼すれば良いのか?
屋根に関わらず、どの工事に対しても言える事ですが、工事の良い悪いが分かるのはある程度の月日が経ってからです。
完全な工事も、手抜き工事も、塗装した直後は全く見分けが付きません。相当な手抜き工事であればすぐに分かるかもしれませんが、悪徳業者もバカではありません。
私達の見えないところ、分からないところで手を抜くのです!その為、私達がそれに気付くのは工事が終わり、月日が経ってからという事になります。
そんな事をされたら許せませんよね?そんな適当な悪徳業者に工事を任せてはいけません。
その為には、まずは悪徳業者がどの様な業者なのか?良い業者を選択するにはどうしたら良いのか?そのポイントをお伝えしていきますね。
ぜひこの機会に優良業者を見極める力を身に着けてください!
5-1. 屋根工事における優良業者と悪徳業者の特徴
5-1-1. 屋根工事における悪徳業者の特徴
強引な営業をしてくる業者
「ピンポーン」とチャイムが鳴り玄関のドアを開けてみると、突然、下記の様な不安を煽る言葉を言ってきます。
「あなたの家はこのままでは大変な事になりますよ。」
「家がかなり傷んでいます。すぐに塗装をしないと雨水が染みこんで、家全体が痛んでしまいますよ。」
必要のない不安を煽り、すぐに契約をする様に迫る業者です。普通に考えて、一切のアポイントもなく訪問して来る業者に、きちんとした業者がいるはずもありません。
見込み客を捕まえたら出来るだけ早く契約書にサインをさせます。
相手に考える余地を与えません。時間をかけてじっくりと検討されると、価格が高いのがバレてしまいますからね。
この様な業者の営業マンは皆、口が達者です。
こんなやり方をしているのですから、口が達者でないと、そもそも契約が取れません。
絶対に引っかからないように注意して下さい。訪問販売の業者の言う事には、最初から聞く耳を持たなくて良いです!
屋根に関する知識の浅い業者
知識が無いので、ほとんどの質問にすぐに答えられません。
本当に理解をしているプロならば、ほとんどの質問に対してすぐに回答する事が出来ます。
例えすぐに回答が出来ない事であったとしても、その理由を答えられますし、想定出来る回答は答えられるはずです。もし、質問にすぐに答えられない営業マンなどが来た場合は注意して下さい。
建物に問題があっても、それを適切に直せない場合がありますし、塗装工法ですら適切な工法ではない可能性があります。
質問をしても明確な答えが得られない場合は要注意です!
契約を取るまで帰ろうとしない営業マン(業者)
営業が居座ったまま、契約を取るまで帰らない業者には要注意です。
悪徳業者にとって契約をする事が一番の目的です。その為、契約をしてもらうまで粘り強く、何時間でも居座る事もあります。相手が迷惑している事など関係ありません。
万が一契約してしまった場合でも、「クーリング・オフ」という、契約を解除出来る法律がありますので、そちらを利用して下さい。それでも悪質事業者が引き下がらない場合は、身近な人や警察に連絡して下さいね!
大幅な値引きをしてくる業者
見積もりで提示された金額が予算を大幅にオーバーしていて渋ると、数百万単位で値引きを提示してくる業者には要注意です。
優良業者であれば最初からお客様に提示する価格は、品質を維持出来る最小限の価格のはずだからです。
お得な感覚に陥らないでください。
簡単に大幅な値引きが出来る、という事は自分達の仕事に信念が無い証拠です。
大幅に値下げされる場合は、確実に問題がありますので注意が必要です!
屋根塗装で長過ぎる耐久年数を提示してくる業者
塗料はどんなに長い耐久性のあるものでも耐久年数は20年です。
悪徳業者はそれを「30年や、40年はもちます。」などと平気で嘘をついてきます。
塗料はかなりもっても20年程度なので、一般的に外壁や屋根の塗装は10年も過ぎれば検討しなくてはいけない状態になります。
長過ぎる耐久年数を言って来る業者は怪しいと思って間違いないです!
屋根塗装でやたらと自社のオリジナル塗料をすすめてくる業者
これも悪徳業者には比較的多い手法です。
もし自社のオリジナル塗料をすすめられたら、冷静に考えてみてください。
日本には長い年月をかけて塗料を研究し、世界にも誇れる塗料の技術を持つ塗料会社が何社もあります。
その大手塗料メーカーは何十年もの間、塗料の開発に莫大なコストと研究を重ねています。
その研究の成果、素晴らしい塗料が開発されるのです。そんな大手塗料メーカーと同じ事を、小さな塗装業者に出来るはずが無いのです。
私達素人でも分かります。だからこそ、ほとんどの塗装業者は大手メーカーの塗料を購入し、使用しています。
自社で開発した塗料をすすめてきて「自社ブランドのオリジナル塗料なので、一般に出回っている物よりも優れている。」などと言って、特別感を出してくる場合もあります。
そんな訳がありませんよね。くれぐれもそんな言葉に惑わされないでくださいね!
屋根工事に関する契約書を作成しない業者
悪徳業者は書面で証拠を残す事を嫌います。
もしも自分達に何か不都合な事が起こった場合でも、書面にさえしていなければ何とでも言えます。
逃げ道を作っておきたいのです。口約束等で後々のトラブルを引き起こさない為にも、見積書や契約書はきちんと残し、アフターフォローの確認までしっかりと行なってください。
細かい内容もメモしておくと良いでしょう。とにかく大切な事ほど書面に残す事なのです!
5-1-2. 屋根工事における悪徳業者の特徴
自社ホームページ内での施工事例やお客さまの声の項目が充実している
お客さまの声が充実している業者は実績が豊富で、多くのお客さまから支持されている証拠です。
施工事例を見る事で、その塗装業者が過去にどの様な工事を行ってきたのかも分かります。
実際の施工写真やお客様との実話を載せているという業者はお客さまが載っても恥ずかしくないと思っている会社である証拠です。
また、しっかりと工事前と工事後の写真を撮るようなシステムを整えている業者は、お客さまに対して正直に実績を提示していく優良業者と言えるでしょう。
この様にホームページ内で様々な情報を伝えてくれる会社は安心して工事を依頼して良いと思います。
契約前に詳細な見積もり内容や支払い条件を「書面」で提示してくれる
契約前に、見積もり内容や支払い条件を書面で提示してくれるので安心です。
しっかりとした見積もりを出してくれので「一式」等の適当な言葉は使いません。
塗料の量、何回塗るのか、詳しく記載してくれます。また、腕の良い優良業者である程、分かり易く説明をしてくれます。
私達が分からない事や、不安に思う事を既に理解しているからです。
工事完了後のアフターフォロー及び保証体制が充実している
工事中ももちろん大切ですが、工事後のアフターフォローも同じ位大切です。
工事後に何かあった場合でも、アフターフォローサービスがあると安心ですよね。
優良業者は、このアフターフォローサービスまで充実しています。
このサービスについても、もちろん口頭の説明ではなく、きちんとシステム化された内容である事を確認しましょう。
優良業者であれば「何年まで保証をしてくれるのか?」「保証対象場所はどこなのか?」等を明確にしてくれます。
おおよその工事期間を提示してくれる
お家の面積や天候状況によって誤差はありますが、概ね2~3人で工事をした場合の工事期間は1~2週間以内と言われています。
優良業者であればこの辺りの説明もきちんとしてくれるはずです。
何よりもお客様の事を第一に考えている
これが一番大切な事かもしれません。
良心的な塗装業者は工事の腕はもちろん、お客さまの信頼を得る為、工事の前からきちんとした対応をしてくれます。
挨拶や整理整頓など、当たり前のマナーがしっかりと出来ています。固定概念にとらわれず、お客様のニーズに合わせた提案が出来ます。
私達が分からない事は分かり易く説明してくれます。優良業者は塗装職人としての絶対的なプライドと誇りを持っているので、最初から最後まで良い仕事をしてくれるはずですよ。
まとめ
優良業者を見つけるのに一番良い方法は何社かに相見積もりを取る事です。
あなたの外壁塗装工事を満足のいくものにする為にも「業者選び」と言うのは思っているよりも重要なものになります。
塗料や施工内容、価格の比較など、業者が本当に妥当な金額を提示しているか知る為にも相見積もりは有効と言えます。そして悪徳業者はこの相見積もりを嫌います!
他の業者と比べられては困るのです!中には堂々と「うちは相見積もりお断り!」と言ってくる業者もいます。
その様な業者の見積もりなど、もらうだけ無駄です。すぐにこちらから断ってしまって良いでしょう。
反対に優良業者は他社との相見積もりを歓迎します。
自分達の「腕」に自信があります。今まで積上げて来た「実績」があります。
全てにおいて「自信」があります。「どうぞ比べて下さいね。」という気持ちなのです。
ですから、ぜひとも相見積もりは取ってください。
沢山の優良業者からあなたに合う業者を選択してくださいね。
きっとあなたが満足する様な仕事をしてくれるはずです。
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