「板金って言葉聞いたことがある。」という方は多くいるでしょう。
車好きの方なら、板金塗装って言葉が出てきますね。
では、「屋根の板金ってどこ?」と聞かれて答えられない方、多いのではないでしょうか。
そこで、一般的に屋根の板金とはどの部分を指すのか、板金工事とは何をすることなのか、調べてまとめました。
目次
1.屋根板金とは
板金とは薄くて平たく形成された金属のことで、それを加工して使うことです。
では、屋根の板金とはどの部分に使われているのでしょうか。
屋根の板金は、主にスレート系の屋根を止めている金属部分のことを指します。
写真の赤枠の部分です。
屋根の面と面が合わさる接合部分を板金で覆い、雨水の侵入を防いだり、各屋根材を繋ぎ留めたりします。
屋根の板金は主にガルバリウム鋼板が使われている事が多いです。
ステンレスや銅製品もありますが、特注だったり高額であったりします。
板金とは広い意味でとれるため、例えばガルバリウム鋼板やトタン屋根なども板金屋根になります。
ここでは、おもに屋根の接合部分などに使われる板金について説明していきます。
2.屋根板金の種類
2-1.棟板金
屋根材の接地面に取り付ける板金を棟板金と言います。
「棟」とは屋根面が交差する分水部分を指して言います。
屋根の頂部で水平になった部分を「大棟」といい、屋根の流れに沿って軒先に向かう棟を「下り棟」と言います。
屋根材の接地部分はどうしても隙間ができてしまいます。
そこで、棟板金を取り付けることで雨水の侵入を防ぎぐのです。
また屋根材を固定する目的もあります。
2-2.谷樋(たにとい)
屋根にある谷に設置する板金で作られた樋のことです。
谷とは、二つの屋根が同じ方向に勾配している場合、その先端部分が合わさるところにできる溝の部分です。
そこに、屋根面を流れる雨水を集め地上に流すための樋を設置するのです。
2-3.水切り金具
屋根の妻側部分をケラバと言います。妻側とは、とても簡単に言えば「端」のことです。
そして水切り金具とは、ケラバを覆う板金のことを言います。
ケラバには雨樋がないため、水切り金具が屋根面から流れてくる雨水の侵入を防ぐのです。
3.屋根板金の劣化症状
- 釘浮き
- 板金の浮き
- 板金のはがれ
3.屋根板金の交換工事の流れ
3-1.古くなった板金をはがす
板金の下には下地となる貫板が入っています。
この貫板に劣化や腐食が見られる場合は補修します。劣化がひどい場合はこちらも交換となります。
貫板を固定していた釘の穴はそのままにしておくと雨漏りの原因となるので、コーキング処理を施します。
3-2.下地の木材を設置する
新しい貫板を設置します。
貫板は防腐処理を施してある木材、プラスチック樹脂材などが使われます。
3-3.板金設置
新しい板金を設置したら完了です。
注意点は、棟板金の繋ぎ部分は、隙間ができてしまうためコーキング処理が必要になります。
4.屋根板金のメンテナンス
例えば、大型台風が通過した後や、悪天候のあとに板金部分が落下してきたり、飛んで行ってしまったといったことを聞きます。
目に見える状況ならわかりやすいのですが、変形したり腐食などは、屋根の上にあがらないとわかりません。
近所の方が知らせてくれる場合もあります。
板金の劣化は雨漏りにつながりますので、定期的な点検を心がけましょう。特に悪天候のあとは注意が必要です。
しかし、慣れていない方が屋根に上がるのはとても危険です。
また、DIYの流行によりご自分で直そうとする方もいますが、とても重要な役割を果たしている板金をそれほど知識がない方が直すのはやめたほうがよいでしょう。
定期な点検と板金工事はプロの業者に任せてください。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。