近年、注文住宅などで軒の出がない住宅をよく見かけます。
デザイン面やコスト面を考慮してのことと思いますが、実際に住み始めてみると軒がなかった為に色々とデメリットを感じていらっしゃる方も少なくはありません。
そこで、この記事ではあまり知られていない軒について詳しくお伝えいたします。
もし、あなたが「軒は必要なのか?」と疑問に感じていらっしゃるのであれば、この先をお読みください。
軒があることによるメリットやデメリットも含めて、”軒”について理解を深めていただければと思います。
目次
1.軒の出とは
軒とは建物の外壁面より、外に突出している屋根の部分です。
雨から外壁を守る傘のような役割を果たしていますが、最近新築住宅を建てる人の中で、この軒をつけない人が増えてきました。
軒をつけないことにより、スタイリッシュな印象を演出することができますが、その一方で住み始めてから「軒」をつけないことによるデメリットを感じる方も少なくはありません。
施工をしてから「やっぱり軒をつけておけば良かった」と後悔しては元も子もないので詳しく軒について見ていきましょう。
1-1. 軒の出の軒とケラバの違い
軒先とは軒の先端部分を指します。軒先は雨樋が設置される箇所でもあり、雨樋は住宅を腐食から守る重要な役割がある為に、住宅の排水性を左右する箇所になります。
1-2. 軒下
「雨宿りで軒下を借りた」という言葉がある通り、軒下は軒と外壁に覆われた空間を指します。
1-3. 軒天
外壁から外側にはみ出している、外壁と屋根の結合部を軒天と言います。
かつて、軒天に使用される素材は木材が使用されていましたが、火事の際に延焼を加速させてしまう為に、現在ではケイカル板のような不燃性の外壁材を使用されることが一般的です。
2.住宅における軒の出の役割とは
「軒があるのとないのとで何が違うの?」そう疑問に感じる方もいらっしゃると思います。
そこで、ここでは住宅における軒の役割について具体的にお伝え致します。
2-1.外壁の保護
軒があることで、まるで傘のように屋根が出っ張ることになるので、外壁が紫外線や雨水による侵食の影響を軽減することになります。
その結果、外壁の寿命も延びるので、住宅の保存性に貢献します。
2-1.住環境の改善
軒がないことで、窓ガラスや外壁に直射日光があたります。その為に、外壁の劣化を加速させてしまうことにつながります。
また、直射日光があたる為に、特に夏場は室温が余計に上昇し、住環境に影響を及ばします。
2-1.雨よけ
一般的に軒は窓の上方向にあります。その為に、雨よけのとして機能します。
軒の出が外壁を雨から守る傘のような役割を果たしますので、外壁の美観を保存すると同時に、外壁メンテンスのコスト削減に貢献します。
2.軒は必要性について
一般的な住宅の種類に「木造」や「鉄骨造り」、「鉄筋コンクリート」など様々な種類の家がありますが、結論から言うと、軒がある方が住宅の耐久性を高めることができます。
その中でも、特に需要が多い、木造住宅にとっての軒の必要性について詳しくお伝えします。
2-1.軒はあった方が良い
木造住宅において、軒があるのとないのとでは耐久性に雲泥の差を生みます。なぜなら、木造住宅の主材料が木材だからです。
もしかしたら、あなたもご存知かもしれませんが、木材は長時間水に浸っていると腐食をし始める性質があります。また、乾燥と湿潤を繰り返すことでも劣化が進行します。
その為に、木造住宅において軒は必ず必要と思っておいた方が良いでしょう。
雨の多い地域など気象環境によって軒の有無で、住宅の耐久年数に倍以上の差が出ると言われているので、木造住宅を検討中の場合は必ず軒のある住宅にするようにすることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?軒についてご理解いただけたと思います。
近年、新築住宅などで軒をつけない住宅も増えてきましたが、木造住宅の場合住宅の耐久性を考えるのであれば、軒は必ずつけた方が良いでしょう。
「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に、屋根について詳しい専門家のアドバイスを聞きながら慎重に検討することが需要です。
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